牡丹の大輪が描かれた茶碗です。乳白色の地に淡いピンク色の花びらと青味のある葉が映え、春の柔らかな陽光に照らされているかのようなたたずまいを見せてくれます。高台部分には釉薬がかかっておらず素焼のままの表情を見ることができますが、それがかえって、ふっくらとした茶碗の緩やかな曲線と淡い色使いを引き立てることとなり、上品な雰囲気を醸し出していると言えるでしょう。