花鳥風月を得意とする画家ですが、これまでに、舞妓やアジアの女性も良く手がけています。ここでは、同じ女性像でも、今の若い女性を描き出すことに挑戦した意欲作と言えるでしょう。
この《KAWAII》について、画家は、自身の言葉で次のように語っています。
「最近の若い女の子はやたらに「かわいい」を連呼します。どこが?! 何でも「かわいいー」なのです。そのメッカはどうやら原宿あたりらしい。というわけで久しぶりに原宿竹下通りに出かけてみました。この界隈の混雑ぶりは有名神社の初詣ほどに混みこみ。ティーンズをターゲットにしたショップや飲食店は人で溢れ、すさまじい活気でした。
道行く少年少女たちのファッションは、それぞれが個性豊かに自己主張し生き生きと輝いて見えました。私も思わず「かわいい」グッズや衣装を山のように買い求め、平成少女たちの姿を私なりに創り上げてみました。
作品の中の少女たちが身につけている衣装や小物は、実在のものに「遊び心」を加え、ひとひねりしたもので、私流「かわいい」を描きました。」